SPECIAL
原作・総監修|高屋奈月先生コメント
まず初めに。 発表の日をこうして迎えられたこと、心からおめでとうございます。 私は原作者ではありますが原作者でしかありませんので、実際にアニメを制作されている制作関係の皆様方の頑張りがようやっと認知されるのかと思うとホッとしています。 さてこのお話を最初に頂いた時の感想なのですが。飾りなくストレートに言えば、「あれぇぇぇぇ?」でした。 なぜかというと……少し長い話になるのですが……私事ながら画業20周年を迎えた頃に戻ります。 その際、フルバ最終回のボイスコミックDVDを作って頂けました。(全員サービスですので発売はされていません)
■同封された冊子のコメントを引用~
画業20周年にあたって、何かやりたいこと、したいことはありませんか?と 担当さんにきかれても「いやいいよ、特にないよ」ばかり言っていたんですが、ふと。 「フルバの最終回を音付きで、声付きで、Forフルーツバスケットが流れてさ、そんなの読んで(聴いて)一人で号泣したいわぁ」……なんて話を何の気なしに、その場限り、荒唐無稽の夢物語のつもりで話したのがきっかけでした。 (中略) ……フルバを描いていた頃も、嬉しい事や楽しい事はあったようにつらい事やかなしい事もありました。 「もうフルバを描くのはやめたい」と泣いた時もたくさんありました。 (中略) だからこそ。 今回でもう一度、フルバの最終回を今度はゆっくりとした気分で、改めて本当に、 ようやく、最終回を迎える事ができるような、肩の力を抜く事ができるような、そんな気持ちになるのです。
……このように、まさに、これでようやっと気持ちに区切りがついたような、幕を閉じられたような、万感の思いになれました。 その後、愛蔵版が発売されるのを機に、ようやく子ども世代を描ける心持ちにもなれました。 ………で。冒頭に戻るわけです。 「あれぇぇぇぇ?幕閉じたのに開いちゃうのぉおお?(笑)」と。 嫌だとかやりたくないといったネガティブな感情は一切無かったんですが とにかく「あれぇぇぇぇ??」でした(笑)。
ですので、一番最初にいくつかの要望をだしました。 その中のひとつは、すべて新しいメンバーで作ってください。です。 すべて。すべてをです。 閉じた幕をもう一度開けたいというのならば、新しく、新しいすべてで世界を再構築してくださいと。 もうひとつは、絵を私の絵に寄せないでくれ。ということ。 これはもう単純に私の絵は古いし、病気をした事もとても大きいですが(詳しいことは愛蔵版のあとがきに書いたので良かったら)絵のブレが酷かったので、それも新しく再構築してほしかったのです。
あとは…まぁ細々言ったり好きにしていいと言ったり様々ですが、 私の要望をきちんと受け止め応える努力をして下さる制作関係者の皆様方には 本当に感謝しております、改めてありがとうございます。 アフレコ現場に時折お邪魔することも快く許可して頂けてとても嬉しく思っております。 何をするわけでもなくただの見学者になっているだけですが(本当に何もしない) 一足先に拝見できるフィルムが純粋にとっても楽しいです。
作品に思い入れを持ってもらえる。というのはゾッとするほど困難で、 奇跡のようにありがたい事だと常に思っています。 前作へのリスペクトを忘れる事なく、その上で、一人でも多くの方に 新たな思い入れを抱いてもらえるような作品を構築していってくださることを願っております。 いち視聴者としても放映を楽しみにしております。
まず初めに。
発表の日をこうして迎えられたこと、心からおめでとうございます。
私は原作者ではありますが原作者でしかありませんので、実際にアニメを制作されている
制作関係の皆様方の頑張りがようやっと認知されるのかと思うとホッとしています。
さてこのお話を最初に頂いた時の感想なのですが。飾りなくストレートに言えば、「あれぇぇぇぇ?」でした。
なぜかというと……少し長い話になるのですが……私事ながら画業20周年を迎えた頃に戻ります。
その際、フルバ最終回のボイスコミックDVDを作って頂けました。(全員サービスですので発売はされていません)
■同封された冊子のコメントを引用~
画業20周年にあたって、何かやりたいこと、したいことはありませんか?と
担当さんにきかれても「いやいいよ、特にないよ」ばかり言っていたんですが、ふと。
「フルバの最終回を音付きで、声付きで、Forフルーツバスケットが流れてさ、そんなの読んで(聴いて)一人で号泣したいわぁ」……なんて話を何の気なしに、その場限り、荒唐無稽の夢物語のつもりで話したのがきっかけでした。
(中略)
……フルバを描いていた頃も、嬉しい事や楽しい事はあったようにつらい事やかなしい事もありました。
「もうフルバを描くのはやめたい」と泣いた時もたくさんありました。
(中略)
だからこそ。
今回でもう一度、フルバの最終回を今度はゆっくりとした気分で、改めて本当に、
ようやく、最終回を迎える事ができるような、肩の力を抜く事ができるような、そんな気持ちになるのです。
……このように、まさに、これでようやっと気持ちに区切りがついたような、
幕を閉じられたような、万感の思いになれました。
その後、愛蔵版が発売されるのを機に、ようやく子ども世代を描ける心持ちにもなれました。
………で。冒頭に戻るわけです。
「あれぇぇぇぇ?幕閉じたのに開いちゃうのぉおお?(笑)」と。
嫌だとかやりたくないといったネガティブな感情は一切無かったんですが
とにかく「あれぇぇぇぇ??」でした(笑)。
ですので、一番最初にいくつかの要望をだしました。
その中のひとつは、すべて新しいメンバーで作ってください。です。
すべて。すべてをです。
閉じた幕をもう一度開けたいというのならば、新しく、新しいすべてで世界を再構築してくださいと。
もうひとつは、絵を私の絵に寄せないでくれ。ということ。
これはもう単純に私の絵は古いし、病気をした事もとても大きいですが(詳しいことは愛蔵版のあとがきに書いたので良かったら)絵のブレが酷かったので、それも新しく再構築してほしかったのです。
あとは…まぁ細々言ったり好きにしていいと言ったり様々ですが、
私の要望をきちんと受け止め応える努力をして下さる制作関係者の皆様方には
本当に感謝しております、改めてありがとうございます。
アフレコ現場に時折お邪魔することも快く許可して頂けてとても嬉しく思っております。
何をするわけでもなくただの見学者になっているだけですが(本当に何もしない)
一足先に拝見できるフィルムが純粋にとっても楽しいです。
作品に思い入れを持ってもらえる。というのはゾッとするほど困難で、
奇跡のようにありがたい事だと常に思っています。
前作へのリスペクトを忘れる事なく、その上で、一人でも多くの方に
新たな思い入れを抱いてもらえるような作品を構築していってくださることを願っております。
いち視聴者としても放映を楽しみにしております。